『ヒマワリ:unUtopial World』感想
ヒマワリ:unUtopial World8 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 林トモアキ,マニャ子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/09/01
- メディア: 文庫
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①感想(ネタバレ配慮)
遂にヒマワリが完結!
まずは林トモアキ先生お疲れ様! 完結おめでとうございます!
でも読者は休まず次回作をお待ちしておりますよ!(ニッコリ
……でも体を壊さないよう、少しエロゲでもしてご休憩してください。
そして例の勇者と王子の話とかやっぱり読みたいなって(新作と並行も可
閑話休題。
8巻は復活した(させられた)ヒマワリが短い期限でも彼女にできることをひたすらに行う話でした。
ゼネフによって完全に掌握された隔離空間都市は、ファンタジーの強者は無力化されオーバーテクノロジーで武装した技術力が幅を利かせる世界。
今後の世界の趨勢の縮図となった圧倒的優位に街を支配していくゼネフ。あまりに劣勢な反逆者たちを導いたのがヒマワリ。
「ゼネフ。私があなたを壊します。この世界と化したあなたを、私が壊します。」
このセリフはテロリストだったヒマワリと世界になったゼネフとの関係が綺麗に収まっていてとても良い。
過去作の主人公たち(鈴蘭、ヒデオ)をヒマワリが助けて共闘したり、いろんなキャラが登場して終結する辺りは王道で熱いですね。
ヒマワリの取る手段は乱暴でヒデオは忌避するものだけど、敵も味方もあらゆるものが話し合う余裕がないこの状況を打破するには彼女の力が必須だったと思う(テロを肯定はできないけど、余裕がない場面や理由も確かにあるのかもしれないという話
以下、ネタバレ。
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ウィル子が取り込まれていることが判明するくだりは絶望感が凄い。
ウィル子がヒデオを説得しようとする辺りで違和感を感じたけど、思った以上に酷い状況だった^q^
ゼネフ素体達がウィル子口調でヒデオを喰おうと迫ってくるところはホラーである。
この場面でもヒマワリがとことん諦めずに行動を続けるところは好感が持てる。
ラストのヒデオが撃てないところはやはり切迫した状況ではヒデオが何かを変えるのは難しく、けれどそういうヒデオだから色んな人がついてくるのだろうというのもあってヒマワリとは対照的だなぁと思った。
エピローグの時間が過ぎるシーンは「ああ、ヒデオ達の時代は終わったんだな」という寂しさを感じずにはいられない。
それでも守った先の未来で生きるマヒロたちにヒマワリが出会えたっていうのは、いろいろな感情(熱いとか、救いだよなとか、新しい物語への期待とか)が混ぜ合わさって一言で言うとエモい。
魔王ゼネフとその天敵たる三度蘇った勇者(てろりすと)ヒマワリの戦いに期待。
……しかし、今度の主人公はどうなるんだろうか。
②ヒマワリ全体について
1巻から今までとガラッと雰囲気を変えて、どのくらい作品間でつながるかも当初は謎だった本作。
蓋を開けてみればクロニクルの正当続編で、例の作品との間に何があったのかが示される重要な話でした。
序盤はヒマワリという主人公が本当に謎の存在で、戦う理由すらも明確でないところでふわふわとした感じで「先生も勝手が違って試行錯誤してるのかな」という印象でした。
隠してたヒマワリの正体やら目的が明かされ、ヒデオも登場したあたりからいつもの調子が出てきてとても読みやすかったし、話も転がってとても面白かった。
Mr.ダラーは前から以上に強いなと思ってましたが、アウターが倒れたところで「あいつここまでヤバい力を使っていたのか……」ってなった。
シリーズを通して好きなのはウィル子と睡蓮で、どちらも登場したときにはテンション爆上げでした(ヒデオと精霊の面々がみんな魅力的で困る
ヒマワリは脱力してるあたりが笑えてラノベらしい感じですが、シリアスになると徹底するのが落差あって難しそうなキャラだなあと思った(どちらの面も良いけれど作品全体の雰囲気が振れてしまうようなイメージ
ほとんど走り書きですが、感想はこんなところです。
何か変なこと書いてたり、矛盾してるかもしれないけれど一旦投げます。
どこに向けて書いてるのかわからない文章になってしまったけれど、熱があるうちに思ったことを書き記そうと思ったので行動したまでのことである。